華やかそうな美容クリニックの看護師も実はデメリットがあり、人によって合う合わないがあるんですよ。
ここをよく考えて美容看護師の道に進むか決めないと、後々「こんなはずじゃなかった」と後悔します。
この記事では、知っておくべき美容看護師のデメリットをまとめています。
記事を読み終えると、自分に合っているのかやめた方がいいのかが分かりますよ。
美容クリニック看護師のデメリット
美容クリニックで働く看護師のデメリットは、
- 医療行為が少なくスキル低下
- 営業ノルマがプレッシャーになる
- お客さんのクレーム対応
- 世間が休みのときに出勤
があります。ひとつずつ紹介していきますね。
医療行為が少なくスキル低下
美容クリニックでは一般的な病院と比べて医療行為が少なくなりがちです。
メインとなる仕事内容は、
- カウンセリング
- 美容施術のアシスタント
- 来院したお客さんの対応
です。
そのため美容クリニックで長く働くと、せっかく覚えた看護師スキルも使われないことで忘れてしまったりスキル低下の可能性が大いにあります。
看護スキルの低下を防ぐためには定期的に勉強や練習をすると「どうやるんだっけ・・?」を最小限にできますよ。
もしスキルが低下しても、今後看護師として働けないわけではないし、今は看護師も多様な働き方ができるのであまり心配しなくて大丈夫です。
営業ノルマがプレッシャーになる
美容クリニックには営業ノルマがあるところもあります。
営業ノルマの種類も美容クリニックごとに異なり、
- 個人のノルマ
- チームのノルマ
など色々です。
ノルマがあるとプレッシャーに感じるかもしれませんが、インセンティブ制度が設けられているところだと逆に燃えるという人もいます。
インセンティブとは給料とはまた別にもらえる報酬のことで、頑張った分だけその見返りがお金で入ってくるので高給与になることも。
ノルマの内容は、予約の施術以外に追加をすすめたり、取り扱っている商品を買ってもらえるよう営業をかけるイメージです。
得意な人はいいのですが、そういうのが苦手な人は営業ノルマがない美容クリニックを選びましょう。
クレーム対応も仕事のひとつ
美容クリニックに来院するお客さんは「こうなりたい」というイメージがあり、それを期待して通います。
お客さんの満足度が低い場合、クレームや苦情を看護師にやんわり相談することもあります。
ここでお客さんの不満を受け入れ、適切な解決策を提案できないと大きなクレームになったり、美容クリニックの評判が下がってしまうんですよね。
コミュニケーションや問題解決スキルが求められますが、これは美容クリニックに限ったことではなく病院でも同じこと。
もし1人で解決できそうにないと感じたら、先輩や医師もいるのであまり考えすぎなくて大丈夫です。
連休や長期休暇の休みが取りにくい
美容クリニックに通うお客さんは
- 平日の会社帰り
- 土日祝休み
- 長期休暇
に来院する人が多いです。
なので美容クリニックで働く看護師は、GWや年末年始などの長期休暇は休みは取れず出勤なんてよくある話しです。
でも病棟で働いていたらそんな感じですよね。
ちょっと困るのが、友達や家族の休みがカレンダーが赤い日だと合わないこと。
ただ絶対に長期休暇は取れないわけではなく、仕事に慣れてきたらシフトの調整をしてもらうこともできるはず。
もし年に数回、長期休暇が必要なら面接のときに聞いておきましょう^^
脱毛クリニック看護師のデメリット
脱毛クリニックは美容クリニックと同じく、
- 医療行為のスキル低下
- クレーム対応
- 週末や長期休暇に休みが取れない
のデメリットがあります。
脱毛クリニックは脱毛に特化しています。
機械の使い方を覚えたり、部位によって照射を変えたり覚えることはたくさんありますが、単調と感じてしまう人も。
美容クリニックだと
ここが美容クリニックとは違う脱毛クリニックのデメリットですが、ストレスが少ないメリットでもあります。
美容クリニック看護師のメリット
美容クリニックで働く看護師のメリットをまとめました。
- 夜勤がない
- 給料が高め
- 社割が利用できる
- 精神的な負担が軽い
があります。ひとつずつ紹介していきますね^^
夜勤がない
美容クリニックは24時間営業ではないので夜勤がありません。
夜勤は生活リズムが狂うだけじゃなく、疲れが取れなかったりメンタルがやられたり本当にいいことないんですよね。
その点美容クリニックは夜勤がないので、自分の体調をしっかり管理しつつ勤めることができます。
給料が平均より高い
美容クリニックは一般的な病院と比べて経験が浅い看護師でも高い給料をもらえることが多いです。
日本看護協会の2019年の調査でも、平均給与は一般病院より高いという結果がでています。
給料は美容クリニックによって違いますが、儲かっているところは給料も高く設定されていたりインセンティブ報酬を追加でももらえます。
社割が受けられる
美容クリニックのメニューを社割でお手頃価格でできるのも働くメリットです。
看護師が、
「私も〇〇やったらこんなきれいになりました」
と、実際にみせられたら信ぴょう性があがりやってみようかなという気になりますよね。
看護師自身もメニューを経験することで会話が広がったり知識も深まります。
高額なメニューを社割で安くできることは、看護師もですがクリニックにとっても売上につながるので得なんですよね。
精神的な負担が軽い
病院と違って病状が重い患者さんが相手ではなく、健康な人がお客さんなので精神的な負担が軽いです。
美容クリニックはレーザー脱毛やボトックスなど、命に直結するものではないとされています。
急な入院もないし、全介助で体を酷使することもないので、美容の勉強や接客スキル向上に集中することができますよ。
毎日が楽しいと思える
美容看護師は美容がめちゃくちゃ興味があって好きな人なら最高の職場です。
もちろんそれプラス人間関係が良いことが絶対条件ですが、病院では絶対NGなネイルもOKのところが多いので自己肯定感もUP。
職場の人間関係もすごくいいけど、何より大好きなお化粧して髪の毛巻いて好きなお洋服着てゆっくり準備して出勤して、仕事が終わったらジムに行くっていうQOLが爆上がりしたの、最高🌿☕️
— 明るく生きてる (@sBe80MXDxJANwo8) June 14, 2022
病院の規則に従っておしゃれするのを我慢していた人ほど、転職してよかったと思えるはずです。
美容クリニック看護師の注意点
美容クリニックで働く注意点をまとめるとこんな感じです。
- 土日祝に休めない、休みにくい
- 看護スキルや知識の低下
- 次の 転職がしにくい
美容クリニックはお客さんが休みの日に営業している必要があるので、勤めると基本土曜やGWなどの長期休暇は勤務です。
友達が土日休みだったり、家族とGWに数日旅行となると日程を合わせるのが難しくなります。
それと美容クリニックは美容に特化しているので、オムツ交換やバルーン交換など一般病院で当たり前とされる看護スキルは使いません。
もしゆくゆくは病棟や一般クリニックに転職したいと思っても、美容クリニックは臨床経験年数にカウントされず不利になることも。
特に即戦力が求められる求人では不採用になってしまう可能性もあります。
ただ看護師は人手不足なので、ブランクありや未経験でもぜひ入職してほしいという病院は多いです。
と思うかもしれませんが、未来の不安ばかりに目がいって、今やりたいことをガマンするのは人生もったいない。
先のリスクを考えて行動するのは立派ですが、できるときにできることをした方が人生を楽しめるのではないかと思います。
美容看護師と一般看護師の違い
美容クリニックは健康な人が来院し、一般病院は疾患のある患者さんが来院します。
また一般病院では日常的に幅広くサポートしますが、美容クリニックでは美容についてのカウンセリングや施術やがメインです。
美容クリニックと一般病院はかなり違いがあり、どちらもメリットデメリットがあります。
どちらがいいということはなく、迷ったら今やりたい方や頑張れる方を選ぶのがいいと思います。
美容クリニック看護師の1日
主には
- カウンセリング
- 施術のアシスタント
- 施術前後のフォロー
です。具体的にどんな仕事をしているのか紹介しますね。
カウンセリング
美容クリニックのカウンセリングはけっこう重要な役割です。
- どうなりたいか
- 施術内容やリスク
- 期間や費用
など、お客さんとコミュニケーションを取りながら提案したり調整します。
求める結果も1人1人違うので、会話の中から具体的なイメージを探っていくスキルが必要です。
施術のアシスタント
施術のアシスタントは医師のサポート以外にも、
- オペ室の準備
- 機器のセッティング
- お客さんの身体的な準備
があり、医師が施術しやすいよう情報を整理して共有したり、施術が安全にスムーズに進むよう配慮するのも仕事のひとつです。
また、美容クリニックではレーザー照射や美容注射を医師の監視下で看護師が行うことがあります。
その他の業務
カウンセリングやサポート以外にも、
- 予約管理
- 電話対応
- 物品の管理
- 掃除
など、事務的な作業も美容クリニック看護師の仕事のひとつです。
大手では事務員が別にいることもありますが、個人や小さいクリニックでは看護師が掃除まで担当することがあります。
1日の業務の流れ
ここからは美容クリニック看護師の1日を紹介しますね。
- 勤務日の1日の流れ
- 勤務開始
- 朝のミーティング
- 施術の補助
- アフターケア
- 記録や報告
- 終わりのミーティング
- 勤務終了
場所によって違いますが、他にも電話対応や予約のスケジューリング、院内清掃をするクリニックもあります。
ミーティングでは1日の予定を確認し、業務がスムーズに流れるようスタッフ全体で共有します。
ニーズや希望を聞き取り、治療の提案やリスク・期間・予算などを伝えます。
記録や報告では施術内容やトラブルの有無をまとめ、必要に応じて医師やチームで共有します。
人間関係は良い?悪い?
病院の人間関係が悪すぎて耐えきれず転職する人も多いと思いますが、美容クリニックもピンキリです。
実は一昨日美容クリニックの入社式でした🌸病棟と何もかもが違いすぎて🥺
まだ入社2日目で人間関係もよくわからないけど、雰囲気が良すぎる。定時でみんな揃って上がって入社2ヶ月で残業40時間以上させられてた病棟じゃ考えられない😭ここで頑張る!踏ん張る!— 明るく生きてる (@sBe80MXDxJANwo8) January 5, 2022
いい職場もあれば悪い職場もある。
美容クリニック、二つ紹介してもらったけど、正直人間関係悪いですって言われた、どうしよう、、、
— 弱気なそらまめちゃん (@yowakichan_109) August 27, 2020
こればっかりは入職してみないと分からないのですが、応募前にある程度人間関係を知る方法はあります。
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美容クリニック看護師に求められること
具体的にどんなことなのかまとめたのでチェックしてくださいね。
美容の知識が必須
美容クリニックでは美容に関しての知識がかなり求められます。
たとえば、レーザー脱毛をするときに、どんな過程を経て毛髪が減っていったり生えてこなくなるかなどを説明できたり。
またレーザー脱毛後のリスクやケア方法もサポートする上で必要です。
一般看護師の経験
一定の臨床経験が必ず必要ではありませんが、ある程度一般病院で経験を積んでおくと、
- 基本的な看護スキル
- 社会人としてのマナー
- コミュニケーション能力
が身についているとされるので採用されやすい傾向があります。
専門学校や看護大学を卒業したばかりの子では臨床経験はもちろん、社会人マナーも未熟なことが多く、少人数のクリニックでは即戦力にならないことも。
ただ大手美容クリニックでは研修制度が充実しているところもあり、必須ではありません。
急変や緊急事態がほぼないといわれる美容クリニックでも全くゼロというわけではないので、臨床経験がある看護師は重宝されます。
接客スキルもかなり重要
美容クリニックは美に関する専門的な知識や技術だけでなく、レベルの高い接客スキルも超重要です。
カウンセリングではお客さんが求めることを具体的にし、アドバイスやサポートをする必要があります。
ネガティブな口コミがついてしまうとクリニックの売上に大きく影響します。
お客さんのニーズに答え、質問されたこと知識と経験をもって回答し、求められる以上のサービス提供が必要です。
美容クリニック看護師に向いているのはこんな人
- 美容系が好きな人
- 会話するのが好きな人
- プライベートも大事にしたい人
- チャレンジ精神がある人
ではひとつずつ紹介しますね。
知識も情報量も豊富!美容系なら任せて!
美容に関するニュースや製品はどんどん新しいものが出てきています。
前に流行っていたスキンケア方法も少し経つと別の方法が主流になったり、そのスピードの早いこと。
来院するお客さんは事前にネットで調べてくる人も多く、最新の美容トレンドへの関心も高いです。
美容の知識を幅広くもっているとカウンセリングを通してお客さんからの信頼を得やすく、適切なケアを提供することもできます。
会話するのが好きな人
美容クリニックは、
- カウンセリング
- 施術の説明
- アフターケアのフォロー
などお客さんと話すことがとても多いです。
また施術前は不安な人も多く、カウンセリングを通して信頼関係を築いた看護師がいると安心できます。
人と接することが好きな人にとって、美容クリニックは人好きの能力を存分に活かすことができる仕事です。
お客さんからありがとうと感謝の言葉をもらえるとやる気に繋がったり、もっと頑張ろうと仕事にやりがいを感じられます。
夜勤やオンコールが嫌な人
美容クリニックは世間が休みの日に営業していますが、夜勤やオンコールがないのでプライベートの時間を確保しやすいです。
たとえば、結婚していると夜勤やオンコールで思うように動くことができなかったり、家族との時間も減ってしまいます。
美容クリニックは24時間営業ではなく主に日中勤務なので、自分や家族との時間を大切にしたい人におすすめです。
チャレンジ精神がある人
美容業界は新しい技術や治療法で日々進化し続けています。
最新のレーザー治療法や、トレンドの美容法など、美に関する知識を学ぶことは看護師の業務の一部です。
たくさんの知識を取り入れることでスキルが向上し質の高いケアを提供することもできます。
美容クリニック看護師へ転職する方法
自分の気になるクリニックに直接応募する方法もありますが、
- 働く前のイメージ
- 実際に働いたあと
が違うことがあります。
こんな後悔を避けるためにも転職サイトをうまく使い、質の高い情報を手に入れましょう。
転職サイトを利用する
看護師の転職サイトはいろんな会社がありますが、有名という理由で選ぶと確実に失敗します。
美容クリニックの求人数が多いのは、
- マイナビ看護師
- レバウェル看護
です。
他に、求人数はそれほど多くありませんが、美容クリニックに力を入れてるな~と感じるのは看護roo。
美容業界に詳しいアドバイザーにあれこれ質問できるのも、転職サイトを使うメリットです。
⇒看護roo公式ページ
⇒マイナビ看護師公式ページ
⇒レバウェル看護 ( 旧 看護のお仕事 )公式ページ
- サイトの使い勝手
- アドバイザーとの相性
を比較するためにも、最低2社に登録するといい選択ができるよ。
転職するまでのスケジュール
1ヶ月前からでも転職はできるけど、3ヶ月以上あるとじっくり選べるから失敗率が下がるといわれてるよ。
- 3ヶ月前:じっくり情報収集
- 2ヶ月前:応募や選考(退職準備)
- 1ヶ月前:面接や内定(退職手続き)
退職届けを職場に提出するのは法的には最低2週間前でOKですが、引継ぎもあるので余裕をもつとベストです。
失業保険もここ数年で、給付制限が3ヶ月→2ヶ月に短縮されたのでうまく活用してくださいね。
求人応募前の注意点
給料や勤務時間、休日日数など求人票に書いてあること以外に、
- 研修制度
- 残業時間の程度
- 希望休の取りやすさ
など、記載されていないこともしっかりチェックしましょう。
美容業界は日々進化していっているので、教育や研修制度があると働く側としても安心ですよね。
もし研修があるとすれば
- 勤務時間内なのか
- 勤務時間外なら給料はでるのか
など、細かいこともチェックしておくと、働く前と働いたあとのギャップを縮めることができます。
1人で調べるのは大変だし、面接でも聞きにくいと思うので転職サイトをうまく使ってくださいね。
美容看護師の道に進むかめちゃくちゃ迷ったとき
今までとは違う道へ行こうとするときって、
- 後悔しない?
- 失敗したらどうしよう
とみんな不安になるんですよね。
それは当たり前の防御反応で、心配しすぎとか決められない性格だからではありません。
「失敗したからって何なのだ?失敗から学びを得て、また挑戦すればいいじゃないか」
あのウォルト・ディズニーも言うように後悔も失敗も起きたときに考えればいいこと。
そしてまた歩き出すだけなんですよね。
ライフスタイルは2~3年で変化するし、自然災害だって起きない確率はゼロではない。
どうしようと悩んでいる内に数年経ってしまい、今よりも挑戦する環境が悪くなるなんてよくある話しです。
起きるかどうか分からない不確かな不安より、今挑戦したい・やってみたいと思う気持ちの方がずっと確実です。
人生も動ける時期もほんっと短いので、少しくらい生き急いでもいいんじゃないかと思います^^
美容クリニック看護師のデメリットのまとめ
美容クリニックのデメリットをまとめると、
- 長期の休みが取りにくい
- 専門知識や技術が求められる
- お客さんの満足度がすべて
です。
美容クリニックは仕事終わりや会社が休みの日に来院する人が多いので、家族や友達と休みの日が合わないことがあります。
また美容業界は日々進化しているので最新技術や知識を勉強し続けなければいけません。
そしてお客さんの満足度がクリニックの口コミや評判につながるため、カウンセリングでは高いコミュニケーション力が求められます。
ただすべてがデメリットではなく、ライフスタイルや性格によっては楽しい!と思えるはずです。