よく、准看護師と正看護師の学校、どちらに行ったらいいでしょうか?という相談内容をみかけます。
准看護学校に行こうとしている方は多くの人が1度は悩むところではないでしょうか。
わたしも、もちろん悩んだし、たくさん考えました。どっちがいいんだろうと。
結局准看護学校を受験して、准看護師になったわけなんですが。
今回は、正看護学校と准看護学校、どちらを受験しようか迷っている方に。
悩むパターンを3つ紹介し、それぞれの考え方や解決策を書いています。
わたしの考え方になっていますが、ひとつの意見として参考になれば嬉しいです。
(今回も分かりやすいよう看護師には頭に”正”をつけています。正しい名称は”看護師”です)
正看護師と准看護師で迷う原因はなに?

正看護学校と准看護学校のどちらに行こうか迷う場合、ある程度パターンが決まっていると思うんです。
- 正看護学校に行きたいけど、環境やお金、その他色々なことを考えると難しいかもと悩む人。
- 准看護学校に行くと決めているけれど、まわりから正看護学校を勧められて悩む人。
- そもそも、比較する情報を把握していない。比較できないから、どちらがいいのか分からなくて悩む人。
↑以外だったら失礼しました。
正看護師と准看護師:学力や年齢、生活や金銭面を考えると自信がない

- 准看護学校の入学条件は中学校卒業で入試は中学校卒業程度。修学年数は最短2年で免許が取れます。
- 正看護学校の入学条件は高校卒業で入試は高校卒業程度。修学年数は最短3年で免許が取れます。
准看護学校は場所にもよりますが、2年間で約120万円ほど。
もちろん、正看護学校の方が学費は高いです。
本当は正看護学校に行きたいけど、現在の環境や金銭面を考えると准看護学校に入学した方がいいかも…と悩むパターンです。
また、入試が正看護学校の方が難易度が高いため、受験に対して消極的になってしまう方もいます。
「勉強についていけるのかな。そもそも受験に合格するのだろうか」
勉強に対する自信のなさから准看護学校を選択するパターンです。
次に金銭面や環境。
たとえば、親元を離れて一人暮らししてる方や、ひとりで小さなお子さんを育てている方は、ある程度の収入を得ながらでないと生活していけない。
そのため、仕事と両立しながら学校に通えることができる准看護学校を選ぶパターン。
学力や勉強についていけるか不安な人
”正看護学校に行きたい”という気持ちがあるなら、目指してみてもいいのかな、と思います。
勉強に自信がない方は、合格したらラッキーくらいの気持ちでとりあえず受験してみる。
看護学校に入学しようとしている方で、勉強に自信がある人なんてあまりいないです。
20代の方も40代の方も、勉強についていけるか不安を持って入学する人がほとんどですよ。
入学して、努力して必死にしがみつけばなんとかなります。とにかく挑戦してみましょう。
ちなみに、わたしは商業高校情報処理科卒業で数学ⅠとかAとか習った記憶がなくて、それだけが理由ではないですが、正看護学校の受験は諦めました。
金銭面で不安がある人
看護学校は国からの支援が厚く、失業者やひとり親の世帯を対象とした支援制度がいくつかあります。
また、都道府県からの借りられる奨学金(返還不要もあり)や勤めている病院の奨学金など様々です。
自分で学費をすべて支払おうと思うと貯金がないと苦しいですが、学費や生活費までサポートしてくれる制度があるので、一度調べてみましょう。
わたしは、都道府県の奨学金(要返還)を受けて、月に25,000円を借りながら学校に通っていました。
また、看護師等修学資金制度を申請して、年間約11万円(2年間で22万円)をもらいました。
今なら、H34年までの期間限定ですが、失業者対象に生活費もサポートしてくれる手厚すぎる支援制度があります。
正看護師と准看護師:自分が希望する逆を勧められるパターン
あるあるだと思うんですが、准看護学校を受験しようとするとまわりに一度は言われること。
(逆はあまりないと思う…。)
自分は准看護学校に入学して、准看護師になろうと思っているけれど、まわりから正看護師を勧められるという状況です。
これは本当に悩みます。
自分にとって影響ある人(家族や職場の看護師さんなど)に言われると特に。
正看護師は准看護師の上位免許なので、知識の豊富さはもちろん、給料や働く場所の待遇にも差がありますからね。
恐らくそういうことを含めて、まわりの人は正看護学校を勧めるのでしょう。
(詳しくはこちらをどうぞ)
准看護学校に行こうとしている理由は、①で書いたような学力や金銭の他に、年齢や職場も関係してくるのでは。
たとえば、50代の方で長年クリニック等で働いていて、定年まで転職する予定がない場合、無理して正看護師にならなくてもいいのでは。
わたしのクラスでもそういう理由で准看護学校を選んだ方がいました。
まわりにいくら正看護学校を勧められたからといって、自分がしっかりと人生設計を立てているなら流される必要はありません。
正看護師と准看護師:比較する情報を持っていないから悩む
勉強もラクそうだし学費も安いし、なんとなくで准看護学校を選んだら。
まわりから正看護学校の猛プッシュを受けて「結局どっちがいいの?私にはどっちが合ってるの?」と悩むパターンです。
解決策は、正看護学校と准看護学校の違いを知りましょう。
どこでどういう風に働きたいのかを考える
看護学校を卒業したら、どんな場所で、どういう風に働きたいですか?
准看護師は正看護師に比べると、就職先が少なく、選択肢が狭まります。
- 先進医療を提供している大きな病院で、バリバリ働きたいと考えているなら正看護師がいいでしょう。
- 大学病院で働きたい場合、准看護師は募集していない場合があります。
- 認定看護師になりたいと考えているのなら、准看護師ではなれません。
このように、正看護師と准看護師では就職先やキャリアアップに差があります。
自分がこの先、どこでどうのように働いていきたいのかイメージすることで、正看護師と准看護師のどちらがいいのかが見えてきます。
正看護師と准看護師に迷ったら、まとめ
准看護学校に行こうとしている場合、ほとんどの方がまわりから正看護学校の方がいいと言われるのでは。
確かに、ストレートで正看護学校に通ってしまった方が、数年後にまた学校に通うことを考えるとラクです。
しかし、環境や金銭、年齢や職場を総合して考えると一概に(知識の豊富さ以外は)正看護学校がいいとは限りません。
准看護師から正看護師免許も取れるので、生活が落ち着いたら取ったらいいと思います。
わたしも、できるならすぐにでも学校に通って広く深く看護を学びたいのですが、色々落ち着いたら正看護師の免許を取ろうと考えています。
准看護学校時代はもう勉強なんてしたくない、おなかいっぱい、と思ってたけど、学校から離れると不思議ともう一度勉強したくなるんですよね。